これは何でしょうか?この図からはまるで「おしゃぶり」ですが、咥えているのはおじさんのように見えますね。実はこれはTongue retaining deviceという立派な医療器具です。
舌を引っ張りだし、舌根沈下・上記気道閉塞が防げるため、睡眠時無呼吸症候群の治療としてUpToDateにも紹介されています。
メタ解析の結果をみてみると、
Am J Otolaryngol. 2017 May - Jun;38(3):272-278.
AHIは33.6±21.1から15.8±16.0と著明に改善します。対照群と比較しても16.89(12.88-20.89)点の違いがありました。
SpO2の最低値は平均して5%上昇します
Epworth sleepiness scaleは3.17点改善します。
これは素晴らしい。それでは使ってみましょう。
Amazonで「舌用マウスピース」と検索すれば1000円程度に手に入ります。今回は鼻腔拡張の器具もセットで1580円の製品を選択しました。
使っている姿はこんな感じ。吸盤のように陰圧で舌を引っ張った状態で固定しています。
これで鼻がつまっていても、いびきに悩まされずに熟眠できるかと思ったが、舌根がひっぱられて痛い。OSASにはまずは体重コントロールが第1選択治療であると再確認しました。
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