エコーガイド下で可能な鎖骨下/腋窩静脈穿刺のシュミレーターをデモで借りました。動脈壁と静脈壁のつくりが異なり、ちゃんと静脈だけが圧排されるように作られています。やり方が良く分かりませんでしたが、動脈穿刺時にアラートを鳴らせるようにもできるようです。色水入れるのも大変なのでこれは確かにいいですね。デメリットは水を満たすのがそれなりに手間がかかるということ。研修医室に常備しておくというよりは時間を決めて、みんなでまとめて使うのがよいですね。今となってはエコーガイド下が当たり前なので、ブラインドで鎖骨下穿刺したら、やり方を知らなかったと言われました。ついでだったので鎖骨と第1肋骨の間は軟部組織で埋まっており、安全に穿刺できるかつ静脈も虚脱しにくいなど解剖の復習をしました。一方、エコーガイド下で穿刺する場合は鎖骨中1/3ぐらいで穿刺されるので、鎖骨下動脈の枝が鎖骨下静脈の上をまたぐので、ちゃんと視認しながら刺しましょう。
心嚢穿刺のシュミレーションは初めて試しました。よくできたモデルです。胸腔ドレーン留置のシュミレーターと合体型と思っていましたが、借りてみたら胸腔穿刺はできてもドレーン留置はダメだそうです。なかなか一つのシュミレーターだけでは賄えないものですね。心嚢穿刺は心臓が動いていないのでこれがちょっと違和感ありました。さすがに心拍動を再現するのは難しいようです。穿刺のコツは穿刺部位に重ねてプローベをあてるぐらいにすると、穿刺してすぐに針を描出できてよいです。このあたりはY先生がさすがの技術を披露してくれました。
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