癌検診において40歳台のUGIFのnumber need to screeningは大きく、個人の考えとしては50歳まで自分には行わないと言っていましたが、子供に諭され初めてのUGIFを受けた三児の父(42歳)です。
予想通りGERDはありましたが、幸いなことにそれ以外は特記すべき所見なしでした。
なぜ、医師なのにUGIFを渋っていたか。それは咽頭反射が強いことが分かっていたからです。自慢ではありませんが、ガラガラうがいができません。吐きそうになります。溶連菌感染症になった時も舌圧子で押さえると吐きそうになるので、スワブで培養がとれませんでした。将来、誤嚥性肺炎が起こりにくいハズと期待しています。
咽頭反射を抑えるために、今回はキシロカインでの咽頭麻酔で、「2回目はのんじゃだめですよ」というのを誤嚥覚悟で少し飲みました。そして鎮静もかけてもらいました。ミダゾラム3mg IV。おかげでミダゾラム投与直後から記憶がなく、その後も逆行性健忘が少しあります。
今回上手くいったら「次回は鎮静なしにも挑戦してみたいと思っている」とUGIF前には言っていたのですが、「結構、えづいていたから次回も鎮静がいいですよ」という内視鏡医からのアドバイス。記録をみるとミダゾラムは6㎎投与となっている。また2日後の今日も硬口蓋が痛い。どうやらマウスピースで大分擦っていたようです。
このように嘔気激しい患者(私)には次回からフェンタニルを加えたらどうか、という論文を紹介。
平均体重77.7㎏とちょっと大柄な患者群。18-65歳(平均45歳)。
ミダゾラム2mg静注に、フェンタニル100μgもしくは生食をランダム化して投与。最終的にはミダゾラムはフェンタ群4mg、プラセボ群5.2mg投与。
フェンタ群では患者満足度は高い傾向にあるが、差はない。
医師や患者の評価はフェンタのほうが有意に優れる。これは患者は自分以外の患者とは比較しずらいということと、ミダで覚えていないということによるのだと思う。
えづき(Retching)はフェンタ群4%、プラセボ群49%。
結果として手技時間は11.1分から8.5分に短縮できる。
次回はフェンタをオーダーしてもらおうと思います。
なお、どのような薬剤を用いるかは、病院の方針/貯蓄薬剤や医師の経験、患者の基礎疾患などによって判断が異なります。上記はあくまで私個人に対する考察であって、必ずしも一般化できるものではありませんので、実際の薬物選択に関しては主治医の判断に従ってください。
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