総合診療専門医のプログラムについては複雑で、プログラム責任者としてはいつも頭を悩まされます。その一つに「地域医療に配慮するため、6か月以上のへき地・過疎地域、離島、医療資源の乏しい地域での研修を条件とする」という文言があるのですが、へき地、過疎地域、医療資源の乏しい地域のすべてをまとめた資料は存在しないようです。
そこで調べてみました。
へき地や離島における医療施設の情報は、厚生労働省による「へき地医療の現況について(2022年4月1日版) 」を参照すると良いようです。
過疎区分の判断は総務省による「過疎地域市町村等一覧(2022年4月1日版)」 を参照すると良いようです。
これらの2つの公的な情報に当てはまらない場合でも専門医機構では、10万人あたりの医師数が全国平均よりも低い場合に、医療資源の乏しい地域と判定するそうです。
この判断のためにe-Statに公開されている「国勢調査 令和2年国勢調査 従業地・通学地による人口・就業状態等集計(主な内容:従業地・通学地による人口,昼夜間人口など)」と「医師・歯科医師・薬剤師統計 / 令和2年医師・歯科医師・薬剤師統計 閲覧」のデータが役立ちそうです。
これらを個別で参照するのは大変なので、流行りのcustom GPTで一発判定できるようにしてみました。総合診療専門研修プログラムにおける地域医療の条件に合致する医療機関を「医療機関名」もしくは「地域名」から判定することが可能です。
同じe-Statに公開されている情報でも地域名の記述方法が全く異なり、データ処理を事前に行わないといけないことから今回はこれらのデータを内部データとしてchatGPTに取り込みました。将来的にはAPIを用いてWEB情報だけで解析したいのですがまだAPI対応していない情報もあります。実際には以下のように動きます。
へき地医療機関の場合は研修に適するか判断しやすいように詳細情報も表示されます。
ただしまだ試用段階であり、作成したプロンプトに従ってくれない場合があります。特に「過疎地域に指定されているという情報は見つかりませんでした」「医療資源の乏しい地域に該当するかどうかについての情報は見つかりませんでした」という文言が出現した場合は、内部データ検索エラーの可能性があり、恐れ入りますが、再検索頂くことを勧めます。これらのエラーに関しては適宜修正していくつもりです。なお、あくまで個人使用のために開発しているものであり、解析情報により利用者に生じたいかなる損害についても一切の責任を負いかねますことをご了承下さい。
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