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執筆者の写真Y

聴くゾウを試してみた

今日は「聴くゾウ」を試してみました。 リアルな音をあなた自身の聴診器で聴く。だからホンモノの聴診技術がはやく身につく。という売り文句の製品です。

 単なるスピーカーではありません。1,000Hz以上の音を再生しないという特性は、電子機器で録音した場合に発生する電子ノイズ(高周波ノイズ)を再生しないことを示します。電子聴診器などで録音した音源を聴くときに、チリチリといったノイズが気になることがあっても、聴くゾウは高周波数の音をシャットアウトするため聴きやすくなります。また、グラフの低音出力部分を見ていただくと、20Hzの帯域もしっかりと出力しています。心音のS3は低周波数で、一般的な小型スピーカではなかなかこの帯域の音を出力することができません。聴くゾウは小型でありながらこれらの帯域を出力することができるため、3音や4音といった低周波の音も生体と同じ周波数で出力するすることができます。

さっそく、皆で聞いてみました。

音源は177つ。解説もついていますので、とても勉強になります。みんな、結構夢中で聞いていました。なかなかの好感触です。

欲を言えば、どれが”作られた”人工的な心音なのか、どれが患者さんから持ってきたリアルな心音なのかが分かるともっといいですね。心音図もリアルなのを表示できると、解説で足りない背景の心雑音も分かると思います。

Ⅲ音やⅣ音を触れることもできます。ただし、この場合は音を大きくする必要があります。

またオースカレイドというアプリもあります。これは23症例だけですが、聴診部位を変えながら症例クイズも出きます。オースカレイドは21症例分セット購入で23,000円(学割で最安値18,000円)。みんなで勉強するにはいいでしょうね。そのような場合には聴くゾウを複数台揃えれば、同時に皆で聴取できるので最高です。

 

「聴くゾウ」は普段の聴診器で聞けることがメリットの一つ。音源は信頼性が高いであろうこともメリット。小型スピーカーや古い講義室のスピーカーよりずっと音質は良い。ただ最近の安物ではないヘッドフォンやイヤホンならば低音の再現性は非常に良いので他の方法がダメと言うわけでもない。

 価格面は全ての音源(170種類以上)と聴診音クイズ、ビデオが利用できる教育機関向けの販売だと定価は128,000円(税別)。聴診ポータルサイトのログイン内コンテンツは利用できない(54種類の音源は利用可能)だと 65,000円(税別)。皆で使うなら安いと思います。


改善点として個人学習ができるようにランダム再生で、何の音かテスト学習できたらよいと思う。あと実際の症例とおそらく合成された心音があるようだが、実際の症例では表記されていない雑音が混ざっているのもある。模式図としての心音図があり分かりやすい解説なのですが、実際の心音図も載せて、信頼性を高めてもよいのではないかと思った。

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