上部消化管内視鏡検査でピロリ菌感染の有無が推測できるという京都分類が発表されてから5年経ちました。内視鏡レポートをみて満足するのではなく、非専門医でも、もう少し理解したいと思い、調べてみました。
京都分類はピロリ菌未感染、除菌後(感染後)、現在感染しているの3つを見分けることができます。
Nihon Shokakibyo Gakkai Zasshi. 2015 Jun;112(6):982-93.
これを覚えるには非専門医には多すぎる。そこでどの所見が重要かを併記した表を作りました。
数値はdiagnostic odds ratioを示す
Dig Endosc. 2020 Jan;32(1):74-83. PMID: 31309632
写真は以下の論文からお借りしました。
Nihon Shokakibyo Gakkai Zasshi. 2015 Jun;112(6):982-93.
萎縮(e)があれば現在か過去の感染。
びまん性発赤(g)、粘膜腫脹、白濁粘液(h)はいかにも活動性が高い現在の感染。
萎縮があるけど活動性所見乏しく、地図状発赤がある場合が過去の感染。
萎縮はなく、RACがあるのが未感染。
RAC:regular arrangement of collecting venulesとは胃底腺粘膜を貫いてる集合細静脈が点状に規則的に配列している像を示します。なので観察する部位も決まっているということですね。
6つの所見だけならそんなに難しくなく覚えられそうです。
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