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執筆者の写真Y

高級聴診器(ステレオフォネット)を試してみた

個人の感想です。

3M Littmannの最高作品?であるマスターカーディオロジー。ブラック エディション はその見た目も美しく長年愛用しています。昔は個人輸入しても4-5万かかったと記憶していますが、Amazonで28,500円というのはお安いと思う(Discount中のようでもありましたが)。


これを超える聴診器として期待されているのが、KENZMENDICO社のステレオフォネット・シリーズ。

チェストピース(リングを含め)、耳管もステンレス製とし、より卓越した聴診性能を誇るNo.171。


完全左右独立のステレオ音源となるため、音の広がりや動き、音源の方向などより詳細な情報が聴診できます。 間質性肺炎による捻髪音(Fine crackle)が鮮明に聴こえ、血流の乱れによる心雑音は方向性をもって空間に広がる音として聴こえ、人工弁の閉鎖音が聴き取りやすく、正常心音 Ⅰ音、Ⅱ音は点発生の音のため中央に定位した広がりのない音として聴こえるなどの特徴があるそうです。

数人で試して、ステレオフォネット No.171でしか聴取できないTRの心雑音がありました。確かに良く分かるようだ。これはスゴイ。値段はAmazonで57,750円とLittmannマスターカーディオロジーの2倍ですので、その価値があるかを吟味する必要がありそうだ。あとLittmannマスターカーディオロジーのほうが見た目が優れる。


そこで探していたら、ステレオフォネットプレミアム NO.175(ブラックエディション)という新製品が発売されていました。お値段は5,4000円とNo. 171よりは若干安めで、見た目はLittmannマスターカーディオロジーと瓜二つです。

さっそく、お取り寄せして試しましたが、No.171(の膜型)とNo.175は私の耳には同じように聞こえます。ベル面や鎖骨上などで狭い場所にアプローチする必要があれば171でしょうが、個人的には最後に紹介した175のほうが好きです。

ステレオフォネット No.175がマスターカーディオロジーに勝る点は、雑音が少なくクリアな音が聴取できる(音の広がりは試し聞きでは良く分かりませんでしたが、音楽している人なら分かるのかも)。耳あたりが柔らかく検診業務など長時間つけていても耳が痛くならない。

逆に劣る点は値段が高い。音が小さくしか聞こえない(同じ音源で確認すると、小さな音はマスターカーディオロジーでしか聞こえないので、耳が遠い人には不向き)。


好みがあるかも知れませんが、優秀な聴診器であることには変わりないので、今年の院内功労賞の商品は、ステレオフォネット No.175にすることにしました。受賞者は来週発表です。







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